地球の表面はおよそ7割が海、3割が陸地、そしてさらに森林は陸地の3分の1、つまり森林は地球の一割しかありません。

 このように地球規模において、森林率は決して多くはない中、日本における森林率はトップのフィンランドの74%に次ぐ第2位の68%を誇っています。つまり日本は世界でも有数の森林国であるといえます。しかしながら、農業用地への転換、産業用目的による森林伐採、自然災害等により、世界の森林は減り続けています。そして今、日本の都市部においては、農業用地さえも減少し続けています。

 横浜市においても「緑被率(※)」は、昭和50年の45.4%から平成26年には28.8%にまで減少しました。近年は行政の施策努力もあって減少のスピードは鈍化しているものの、農業従事者の高齢化、後継者問題など農林業の担い手不足のより、休耕地や耕作放棄地をはじめ、緑地の荒廃は増え続けているのが現状です。

 その反面、ここ数年都市住民の自然回帰、健康ブームによる安心安全な食を求める気運は高まっています。加えて都市防災機能を備える緑地やオープンスペース等の必要性から、行政では「緑の基本計画」「横浜みどりアップ計画」に基づき、緑地を増やし活用していくためのさまざまな施策が推進されています。

 一方、施策を推進する上で必要な農地や森林等、緑地の所有者は「個人」が多数を占めています。緑地の保全、創出、活用には、この個人の理解と協力が不可欠ですが、それぞれ種々の事情を抱えており、個別的、具体的に事情を吸い上げ、納得のいく範囲で協力してもらうことが必要になります。

 私たちは、都市住民や都市農業者、関係行政機関、農業団体等と連携を図り、都市において「みどりを守り、みどりを活かす」活動を推進し、環境保全、景観形成、防災等に貢献いたします。

一般社団法人 横浜資産研究開発機構 代表理事 伊藤 幸男

※「緑被率」(りょくひりつ):一定の広がりの地域で、樹林・草地、農地、園地などの緑で覆われる土地の面積割合で自然度を表す指標の一つ。